ドクター江部の糖尿病徒然日記 糖質制限食でED(勃起不全)改善

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2014/03/28 – ぶりおさんから、勃起不全(ぼっきふぜん、英: Erectile Dysfunction; ED)改善という、とても嬉しいコメントをいただきました。 … 生理的ケトン体上昇は安全、ケトン体は人類の日常的なエネルギー源 | ホーム | 「糖尿病治療のための!糖質制限 …
こんばんは。
ぶりおさんから、勃起不全(ぼっきふぜん、英: Erectile Dysfunction; ED)改善という、とても嬉しいコメントをいただきました。
【「糖質制限食パーフェクトガイド」は他の先生の書籍とコンセプトが違って、ブログを熟読している者にとってもありがたいものです。】
ありがとうございます。
医師や栄養士の知識整理、守旧派への理論武装に役立つ本と自負していますが、勿論、一般の人で理論やエビデンスが好きな人にも喜んでいただける本ですので、是非、ご一読を。
【私は糖質制限食でうつ病、脂肪肝、肝機能障害、高血圧、肥満などなど色々な病気が劇的に良くなったのですが、実はEDも治ってしまいました。】
ぶりおさん、素晴らしいデータ改善ですね。
良かったです。
確かに、脂肪肝、肝機能障害、肥満はほとんどの人において速やかに改善します。
肥満に伴う高血圧も、たいていは改善します。
うつ病もぶりおさんのように改善する人も多いのですが、個人差があるようです。
EDに関しては、仰る通り、話題にあがることが比較的少ないです。
しかし、ぶりおさん以外にも、朝立ち復活のコメントをいただいた方が複数おられます。
かくいう私も、40才代後半から、「あれ、やばいかも・・・?」という時期があったのですが、52才からスーパー糖質制限食を開始してしばらくしてからは、朝立ちは「完全復活の日々」の毎日です。
こちらも勿論、個人差はあると思うのですが、糖尿病に伴うEDは、糖質制限食で糖尿病が良くなれば、当然改善する可能性があります。
糖尿病がない方においても、年齢とともにEDは気になる症状の一つです。
スーパー糖質制限食で、全身の血流・代謝が良くなるので、ED改善にもおおいに役立つと思います。
心当たりのある方は、是非、お試しあれ。
江部康二
【14/03/28 ぶりお
あまり聞かないのですが
江部先生いつもブログや書籍で勉強させていただいています。
「糖質制限食パーフェクトガイド」は他の先生の書籍とコンセプトが違って、ブログを熟読している者にとってもありがたいものです。
ところで、いつもブログを拝見していて思っていることがあるのですが、ある事柄について糖質セイゲニストの皆さんのコメントにもあまり話題に挙がらないことがあります。
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ケトン体尿検査の定性判定一覧表 – 検査ぶっく

◆ケトン体尿検査のまとめ♪(もくじ)

◆ケトン体とは?

ケトン体と言う言葉を日常生活で耳にすることはあまり無いかもしれません。
「ではこの成分はいったい何者なのでしょうか?」
まずケトン体と呼ばれる成分の正体について一から確認してみましょう。
医学的には以下の総称がケトン体として位置づけられております。

ケトン体とは?
●アセトン
●アセト酢酸
●β-ヒドロキシ酪酸

 ケトン体は肝臓内で生成された脂肪酸から合成された成分です。

※ケトン体とは「アセトン」「アセト酢酸」「β-ヒドロキシ酪酸」の総称である。

 しかし、このような説明では正直わかり辛いですね。
ケトン体尿検査を実施する場合は、ケトン体がどのような働きを持ち、人体にどのような影響を与え、またこの検査がどのような目的で実施され、るのかについて把握しておきたいものです。
では、ここからはケトン体は人体にとってどのような役割を持っているのか?どのように働きかける成分であるのか?についてひとつずつチェックしていきましょう。

◆随意筋・不随意筋のエネルギー源としての役割

ケトン体の役割について見てきましょう。
ケトン体の主な役割は生命の維持に欠かせない心臓や腎臓などの各種臓器のエネルギー源としての働きです。
心筋や肺の呼吸に関与する横隔膜などの筋肉は私たちが普段意識することなく活動している筋肉ですね。
このように意識をせずとも活動を継続し続ける筋肉を「不随意筋」と呼びます。

※不随意筋=無意識下においても活動する筋肉

 人体の活動における主なエネルギー源はグルコース(ブドウ糖)と呼ばれる糖分です。
ケトン体はこのグルコースが何らかの障害や疾患で生成されなくなってくると、その代用エネルギー源として誕生します。
もしエネルギー源が完全に途絶えると活動が低下、もしくは停止する為、ケトン体は無くてはならない成分です。
また、ケトン体の役割は不随意筋だけでなく骨格筋などの随意筋のエネルギー源としての役割ももっております。
随意筋とは、意識して作動させる筋肉のことです。

※随意筋=意識下において活動する筋肉

 腕の力こぶを作ろうとすると上腕を曲げますね。
この上腕の筋肉のように意識して動かす筋肉を随意筋と呼びますが、これらの筋肉のエネルギー源としてもケトン体は活躍します。
こうして見ると全ての生命活動において重要な役割を持っている事がわかりますね。

◆肝臓で生成される脂肪酸

ケトン体が生成されるメカニズムについて見ていきましょう。
ケトン体は主に
●体内の糖分(ブドウ糖)の不足
●糖代謝の異常
など血糖コントロールが正常に機能していない時に生成されます。
血糖を表す指標である血糖値の値が異常に低い数値を示すケースではエネルギー源としての糖分が不足します。
この時、肝臓では脂肪を分解し脂肪酸が生成されこの脂肪酸をエネルギー源として使用します。
この脂肪酸は一定量を超えてくると分解され新たに「アセトン」「アセト酢酸」「β-ヒドロキシ酪酸」を生み出します。
これらの成分がケトン体の正体です。
ケトン体は血液中濃度が一定量以上になると尿中のケトン体量も増加します。

※ケトン体=脂肪酸から合成されるエネルギー源

◆尿中ケトン体濃度を測定し指標とする

ケトン体尿検査が行われるケースについて見ていきましょう。
ケトン体尿検査は、主に
●糖尿病
●甲状腺機能亢進症
などの血糖コントロールの機能不全に関する疾患の可能性を確認する際にケトン体尿検査が実施されます。
前項でも解説したとおり体内のエネルギー源となる糖分が不足すると体内ではブドウ糖に変わるエネルギー源を作り出す必要があります。
この際に生み出されるエネルギーの源は肝臓で生成される脂肪酸でしたね。
脂肪酸はケトン体を合成し合成後は血液中に放出します。
血液中に放出されたケトン体は、心臓や腎臓の他、筋肉や臓器に運搬され使用後は腎臓を通じて体外へ排泄されます。
この働きを踏まえて尿中に存在するケトン体濃度を測定しケトン体量が増えすぎていないか?をチェックし血糖がコントロールできているかどうかの指標として利用しているのです。

◆糖尿病ではエネルギー源を見極める

糖尿病患者、特に糖尿病の重症患者の場合は「インスリン」の生成が体内で出来なくなります。
インスリンの生成ができなくなってしまうと体内ではブドウ糖をエネルギー源として使用することができなくなります。
その為、糖尿病患者の場合は、エネルギー源を補う為に肝臓で大量の脂肪酸が生成されます。
脂肪酸が増えるとケトン体の量も比例して増加するため糖尿病の場合は脂肪酸がエネルギー源の主力として使用されているかどうかを確認します。
もしケトン体尿検査の結果が陽性反応であれば、糖分が不足している証ですね。
糖尿病患者がケトン体検査を行う場合の目的はこのようなエネルギー源の生成という観点からチェックを行うケースです。

※インスリンが生成できない場合ケトン体数値は高くなる

◆ケトーシスとケトアシドーシス

体内の脂肪酸量が増加し、ケトン体の絶対量も増加してきた場合。
このようにケトン体が正常値を超えて上昇してくる状態をケトーシス(ケトン症)と呼びます。
ケトーシスはエネルギー代謝の影響を受ける為、様々な疾患の症状として発症する可能性のある症状のひとつです。
尚、アセトンはケトン体のひとつですが、エネルギー源として使用されることがない成分です。
またアセト酢酸とβ-ヒドロキシ酪酸はどちらも血液を酸性に導く成分であり、この2つの成分が増加することをケトアシドーシスと呼びます。

~ポイントのまとめ~
★ケトン体は血糖のコントロール指標となる
★インスリンが生成できない場合ケトン体数値は高くなる
★ケトン体が増加した状態をケトーシスと呼ぶ

◆検査結果は陽性か陰性で示す

ケトン体尿検査の一般的な正常値の範囲、基準値の範囲について見ていきましょう。
以下に掲載する表は、ケトン体尿検査の基準指標です。
仮に定性反応が見られない場合であっても、糖尿病などの疾患の可能性や危険性がないという訳ではもちろんありません。
尚、ケトン体尿検査では、「尿中」のケトン体含有量を測定します。

◆ケトン体尿検査の定性判定一覧表

これから検査を初めて受ける方の場合。
陰性であればOK!陽性なら問題あり!
とシンプルに覚えておけば良いでしょう。
ケトン体尿検査では、ケトン体含有量を試験紙を用いて測定します。

【ケトン体尿検査の定性判定一覧表】
範囲 定性
上昇が認められる場合の定性 陽性(+)
基準値の範囲内の場合の定性 陰性(-)

◆脱水症状は要注意!体調管理をしよう

ケトン体尿検査では、その日の体調によって検査結果が変わってしまうこともあります。
最も多いケースとしては風邪などによって発熱を起こし脱水症状を起こしているケース。
脱水症状を起こしていると体内の血液成分濃度が濃くなる為、血液中のケトン体濃度も上昇します。
その結果、尿中のケトン体も比例して高くなり陽性反応が出てしまうケースがあるのです。
脱水症状を発症している場合では正しい定性を示すことができません。
検査当日に体調が悪い場合は後日へ変更してもらう。
突然検査を実施することに成った場合は、医師に自分の体調を前もって伝えておくことが大切ですね。

※脱水症状を起こしている場合の検査結果は信憑性が低い

話題のケトン体ダイエットと糖質制限ダイエットは何がちがう?

糖質制限ダイエットの基礎知識と方法

効果が高いと話題のケトン体ダイエット。ケトン体とは体脂肪が燃えているときに合成される物質です。ケトン体ダイエットのメカニズムはどのようなもので、糖質制限ダイエットとの違いは何か、ドクター監修の記事で解説します。

話題のケトン体ダイエットと糖質制限ダイエットは何がちがう?

糖質制限ダイエットに近しいものとして、ケトン体ダイエットというものがあります。その概要やメカニズム、糖質制限ダイエットとの違いについて解説します。

ケトン体ダイエットとは

体内でエネルギー源となるブドウ糖が不足すると、身体は脂肪を燃焼させてエネルギーとして使うようになります。このときに肝臓で作られるのが「ケトン体」。ケトン体は、アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸という、3つの物質の総称です。通常、私たちの脳は、エネルギー源としてブドウ糖しか利用できないとされています。しかし、ケトン体は、ブドウ糖の代わりに脳のエネルギーとして使えるといわれているのです。脳以外にも、さまざまな臓器のエネルギー源になるともいわれています。
ケトン体ダイエットでは、糖質を極端に制限し、血液中のケトン体を増やして、標準的な値を超えた「ケトーシス」と呼ばれる状態を作ります。この状態では脂肪が分解され、主なエネルギー源としてケトン体が使われるため、ダイエット効果が期待できるのです。また、「ケトーシス」になると空腹を感じにくくなるともいわれています。
具体的な方法としては、ダイエット開始から2週間ほどの間、炭水化物の摂取量を摂取カロリーの5%にまで抑えます。たとえば、1日の摂取カロリーが2,000カロリーの人なら100カロリー以内、1,600カロリーの人なら80カロリー以内、といった具合です。
こうした厳しい制限で「ケトーシス」の状態を作り、開始2週間後からは徐々に炭水化物の摂取量を増やしていきます。ただし、増やすといっても、摂取カロリーの20%以内に抑えます。
効果が非常に高いといわれていますが、思わぬ副作用が出ることもあります。
まず、ケトーシスになるまでは、炭水化物の摂取を厳しく制限しますので、体がだるくなったり、頭がぼーっとしたりすることがあります。また、ケトン体濃度が高くなると、身体がケトン体を体外へ排出しようとして、脱水症状を起こすことがあります。さらに、ケトン体のアセトンが原因で、口臭や体臭が甘酸っぱい匂い、いわゆるダイエット臭になることもあります。
さらに、酸性のケトン体が増えすぎると、血液や体液が酸性になる「ケトアシドーシス」を起こす可能性もあります。健康な方であればケトアシドーシスの心配はほぼありませんが、インスリンが体内で正常に機能していない1型糖尿病患者の場合は注意が必要です。糖尿病性ケトアシドーシスを発症すると、嘔吐や腹痛、脱水症状などを引き起こし、進行すると意識障害や昏睡を起こして死にいたる可能性もあります。

糖質制限ダイエットとケトン体ダイエットの違い

糖質の摂取量を制限するという意味では、ケトン体ダイエットと糖質制限ダイエットは似ていると言えるかもしれません。しかし、その制限の度合いにおいてかなり異なります。
ケトン体ダイエットでは、1日に摂取してもよい糖質の量が厳密に定められており、主食や芋類などを避けたりするだけではなく、調味料にまで細かく注意を払わなければ、定められた量を守るのは困難です。長期間、適度な量を減らしていこうという糖質制限ダイエットに比べると、制限が厳しく、実行のハードルが高いと言えます。
かなり極端な制限を行うため、ケトン体ダイエットは専門家の間でも賛否両論があります。健康状態に不安がある人が試してみたいという場合は、必ずかかりつけの医師や専門家に相談してから行いましょう。
また、1日の糖質摂取量を130g以下に抑えるという、ケトン体ダイエットに比べてかなりゆるい糖質制限でも、ダイエット効果は得られるという実験結果もあります。日本人の食事摂取基準では、1日に必要な推定糖質量は100gですので、こうしたゆるい糖質制限であれば、身体に問題となるレベルまでケトン体が増えるようなことは起こりません。
自分の体調や体型を考え、無理のない範囲でダイエットを行うことが大切です。

ケトン体とは

ケトン体(ケトンたい、: Ketokörper: Corps cétoniques: Ketone bodies)とは、アセト酢酸3-ヒドロキシ酪酸(β-ヒドロキシ酪酸)、アセトンの総称。脂肪酸ならびにアミノ酸の不完全代謝産物である。
一般に、解糖系β酸化で生産されたアセチルCoAは速やかにクエン酸回路により消費される。しかし、肝臓において過剰のアセチルCoAが産生されると、肝臓のミトコンドリア中でアセチルCoAは3-ヒドロキシ酪酸あるいはアセト酢酸に変換される。3-ヒドロキシ酪酸は酵素的にアセト酢酸に変換され、βケト酸であるアセト酢酸は不安定な物質で容易に非酵素的に脱炭酸してアセトンへと変化する。
このようなケトン体が過剰な状態ではケトン血症やケトン尿症を引き起し、呼気中にアセトンが発せられ、尿中にケトン体が含まれるようになる。このような病状をケトーシスと呼ぶ。単動物ではケトン体は肝臓でのみ合成される。一方、反芻動物では消化器中の微生物の発酵による酪酸の過剰生成に伴って消化器でケトン体が生成される場合がある[1]
一般にケトーシスはグルコース代謝に異状をきたし、代償的にケトン体でエネルギー代謝を賄おうとして引き起こされる。例えば、重度の糖尿病患者では、β酸化の過度の亢進などにより肝臓からこれらのケトン体が大量に産生される。インスリングルコースの利用を促進するホルモンであるが、1型糖尿病患者ではインスリンが欠乏している。細胞内にグルコースを取り込む役割をするグルコーストランスポーターのGLUT4は、主に脂肪細胞骨格筋心筋に認められ、インスリンがないときには細胞内に沈んでいるが、インスリンを感知すると細胞膜上へと浮上してグルコースを細胞内に取り込む。
このためインスリンが枯渇していると肝臓筋肉といった組織がグルコーストランスポーターを介して血糖を細胞内に取り込むことが出来ず、体内に蓄積した脂肪酸β酸化することによりアセチルCoAを取り出し、TCAサイクルを回すことでエネルギーを調達する。このケトンによってアシドーシス血液酸性に傾く状態)となる。
このようなケトンによるアシドーシスは特にケトアシドーシスと呼ばれ、特に糖尿病によって引き起こされた場合を糖尿病性ケトアシドーシスという[2]。グルコースが枯渇しているような絶食時、激しい運動時、高脂肪食においてもケトン体が生成される[3]
脂肪酸脳関門を通れないため、は通常、脳関門を通過できるグルコースをエネルギー源としている。絶食等によりグルコースが枯渇した場合、アセチルCoAから生成されたケトン体(アセト酢酸)もグルコースと同様に脳関門を通過でき、脳関門通過後に再度アセチルCoAに戻されて脳細胞ミトコンドリアTCAサイクルでエネルギーとして利用される。
なお、ケトン体のうちアセトンは最終代謝物なのでエネルギーに変換できない。ケトン体は骨格筋、心臓腎臓などでもエネルギー源となるが、肝臓のミトコンドリアのクエン酸回路では酸化分解されずエネルギー源として利用されない。これは肝臓では酢酸からアセチルCoAの合成酵素のmRNAが全く発現していないためである[4][3]。脳はグルコースを優先的にエネルギー源として利用するが、グルコースが少ない時にはケトン体が主たるエネルギー源となる[5][6]

ケトン食の実践法

◇ ケトン食の実践法

中鎖脂肪ケトン食を実践する際に必要な知識や注意点を解説しています

【がん治療に対する中鎖脂肪ケトン食の基本】  
中鎖脂肪ケトン食の基本は、主食の糖質を極力減らすことです。
糖質の1日摂取量は40g以下を目標にします1回の食事につき糖質が20gを超えないようにします
ご飯・パン・麺類・芋類は糖質が豊富なので摂らないようにします。果糖の多い甘い果物も避けます。果糖も体内でブドウ糖に変換されるからです。糖質を食べるにしても、玄米や全粒粉小麦など精製度の低い炭水化物を少量食べます。
ご飯1杯(約150g)には約50gの糖質が含まれます。コンビニのおにぎり1個で糖質は約30g、食パン1枚で糖質は約20gが含まれます。基本的にご飯やパンや麺類は食べないようにします。
蛋白質は体重1kg当たり1〜2gを摂取します。体重60kgで60g〜120gです。
タンパク源としてはがんを促進する赤身の肉(牛肉など)は控え、大豆製食品(豆腐や納豆)や魚や卵や鶏肉などを利用します。豆の中では大豆は糖質含量が少ないので、豆腐や納豆や湯葉など大豆製品は有用です。ただし、豆腐で100g当たり1〜2g程度、納豆は100g当たり10g程度の糖質を含みますので、それを計算に入れておきます。
肉や魚は生の100gで10〜20g程度の蛋白質を含みます。
食品中の栄養素の含有量は文部科学省がインターネットで提供している「食品成分データベース(http://fooddb.jp/)」を参考にします。このサイトで、個々の食品がどの程度の糖質を含むかを日頃から確認しておくと食事の参考になります。
野菜や果物にも種類によってかなり糖質が含まれているので、注意が必要です
加工した食品には栄養表示があるので、炭水化物や脂肪や蛋白質がどの程度含まれているか確認しておきます。
主食を一切省いても、大豆や野菜などにも糖質はある程度含まれています。食品の栄養表示をみながら、糖質の摂取を極力減らし、1日の糖質の摂取量が40グラムを超えないように注意します。
総合ビタミン剤などのサプリメントでも糖を入っていないものを選びます。
ブドウ糖が十分に供給されていると、脂肪酸の分解でアセチルCoAが増えてもTCA回路で代謝されるので、ケトン体は増えません。
肝臓ですぐに分解される中鎖脂肪酸を利用すると、脂肪の割合を60%程度に減らし、糖質を1日40〜60g程度摂取してもケトン体を大量に産生することができます。
中鎖脂肪を多く摂取して、脂肪:糖質+蛋白質の比率を1.5:1、つまり食事の60%を脂肪にするという食事を目標にします。糖質を40g、蛋白質を80g摂取するとカロリーは480キロカロリーになります。糖質+蛋白質の120gの1.5倍の脂肪は180gで、これは1620キロカロリーになります。全てを合わせて2100キロカロリーになります。カロリーは制限する必要はありませんが、過剰に摂取することは意味がありません。必要最小限のカロリー摂取を目標にします。
(摂取カロリー比率で計算すると脂肪からの摂取カロリーは70〜80%になります)
中鎖脂肪はココナッツオイルや精製した中鎖脂肪(マクトンオイルやMCTオイル)を1日60〜90gを目標に摂取します。キッセイ薬品のマクトンオイル(MCT85%)や日清オイリオ社のMCTオイルは無味無臭で、いろんな食品に添加して利用できます。調理にはオリーブオイルを用い、ドレッシングにはグレープシードオイルや亜麻仁油や紫蘇油を多めに使います。
亜麻仁油と紫蘇油はがん予防効果があるω3不飽和脂肪酸α-リノレン酸を多く含みます。魚の油に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)エイコサペンタエン酸(EPA)もω3不飽和脂肪酸(DHAやEPA)で、がん細胞の増殖を抑える効果があります。魚を食べる場合は、焼き魚は脂肪が減るので、刺身や煮付けや唐揚げがケトン食では適しています。
食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富で糖質の少ないキノコやモズクなどの海藻やおからを食材に使用することも有用です。炭水化物には食物繊維と糖質が含まれますが、食物繊維はいくら食べても問題ありません。食物繊維は腸内環境を良くし便秘を防ぎます。脂肪をグリセロールと脂肪酸に分解する消化酵素のリパーゼの製剤を脂肪の多い食事の後に服用すると、さらに脂肪酸の代謝を促進します。膵消化酵素補充剤のリパクレオンを推奨しています。
野菜には抗酸化作用や免疫増強作用やがん細胞の増殖や血管新生を阻害する成分が多く見つかっています。このような抗がん作用をもつ成分を多く含む野菜をジュースなどにして多く摂取すると抗がん作用を高めることができます。ただし、糖質が多い野菜は摂取量を制限する必要があります。
例えば、がん予防効果が知られているニンジン、ブロッコリー、パセリ、タマネギなども100グラム当たり6グラム以上の糖質を含んでいます。レモンやグレープフルーツでも100グラム当たり8〜10グラムの糖質を含みます。リンゴやブドウや梨は100グラム当たり10グラム以上の糖質を含み、バナナは100グラム当たり20グラム以上の糖質を含みます。
がんに野菜や果物が良いという考えが普及していますが、糖質の多いものは避けることが大切です。
お茶やコーヒーには糖質は含まれていませんが、野菜や果物のジュースにはかなり糖質が含まれているものもありますので、市販の製品の場合は食品表示を確認し、自分で作る場合は食品成分データベースで糖質含量を確認しておくことが大切です。
ビタミンやミネラルの不足する心配があるときは、マルチビタミン・ミネラルのサプリメントの摂取が有用ですが、私はビール酵母のエビオス錠を推奨しています。安価で糖質が極めて少なく(1日量で0.1g以下)、胃腸の保護にも役立ちます。
ケトン食を始めてしばらくは代謝が変わるので、空腹感やパワーがでない感じが起こりますが、1週間もすれば慣れてきて、運動も普通にできます。脂肪が燃焼しやすい体になるからです。最初は糖質を40グラム程度を目標にしますが、体が慣れてくると、糖質を20グラム程度まで減らすとさらにケトン体を多く出すことができます。
尿中のケトン体をケトスティックスで時々測定して、尿中ケトン体が出ていることを確認しておきます。中鎖脂肪の多い食事をすると2〜3時間後に尿を測定するとケトン体が出ているのが確認できます。
中鎖脂肪酸はカルニチンがなくても肝細胞のミトコンドリアに取り込まれますが、長鎖脂肪酸はカルニチンが必要です。サプリメントでカルニチンを摂取することも有用です。
アルコールは糖質の少ないウイスキーや焼酎や糖質フリーの発泡酒などであれば、糖質制限の観点では問題ありませんが、アルコール自体ががん細胞の増殖を刺激しますので、がん患者さんは、アルコールの摂取はできるだけ控えるべきです。
以上のような体内のケトン体産生をわざと増やすような食事療法を行うと、最初の1週間くらいは、脂肪が多いと食後に腹痛がきたり、下痢になったり、倦怠感が出てきます。食物繊維が少ないと食物残査が少ないので便秘になります。しかし、食物繊維を多く摂取し消化酵素を利用すると、不快な胃腸症状はほとんど経験しなくなります。ケトン食に慣れてくるのに1〜2週間くらいかかりますが、体が脂肪が燃焼する状況になれば後は楽です。糖質を10グラムくらいに減らしても、脂肪を150〜200グラムくらいで普通に生活できます。少しづつ糖質を減らしていく方がやりやすいと思います。
注:上記の方法は、進行がんの治療を目的とした厳密な中鎖脂肪ケトン食です。しかし、脂肪の摂取量が多いので、人によっては、脂肪摂取を増やすと下痢や腹痛が起きて、実施が困難な場合も多く経験します。このような場合、糖質制限を緩め、脂肪摂取量を減らす「マイルドなケトン食」でもある程度の効果は期待できます。
摂取脂肪量に占める中鎖脂肪酸の摂取割合を増やせば、糖質を1日に100グラム(カロリーとして400カロリー)程度を摂取しても、ケトン体を多く出せます。このとき、中鎖脂肪の1回の摂取量を少なくして回数を増やしたり、料理に混ぜて摂取すると胃腸への負担は少なくできます。
抗がん剤治療の効果増強や再発予防の目的では、「マイルドなケトン食」でも、十分に効果が期待できます。

さらに具体的は方法は以下を参照して下さい。
1。摂取カロリーの決め方
2。糖質は可能な限り減らす
3。がん細胞の増殖を抑える脂肪を多く摂取する
4。中鎖脂肪(中鎖脂肪酸トリグリセリド)を多く摂取する
5。大豆と糖質の少ない野菜・果物を多く摂取する
6。蛋白質は回復力と治癒力の源
7。人工甘味料について
8。サプリメント
9。日本料理と地中海料理
10。中鎖脂肪ケトン食の副作用