不整脈の原因とは? 症状や解消法について

不整脈の原因は、ストレスや自律神経とも深い関係にあります。お休みの日でリラックスしている時や、旅行中など好きなことをしていると起きないのに、仕事中になると不整脈を感じる、という人もいらっしゃるでしょう。不整脈は自律神経からくる不調の1つでもあります。
そんな不整脈の原因、症状、解消法についてお伝えします。
 
【目次】

不整脈とは?

心臓は1分間に60回から70回、一定のリズムで脈拍をうっています。この脈拍が不規則にとぶ、遅くなる、速くなる、乱れる、といった状態を総称して「不整脈」と呼んでいます。
不整脈
心臓には電気刺激の発生源があります。その刺激がリズミカルに収縮と弛緩(ちぢんだりゆるんだり)をうみだして脈拍をうっています。この規則的なリズムが乱れた状態が「不整脈」です。
ただし「脈拍がとぶこと」自体は健康な人でもたまに起こるもの。その程度の不整脈は日常生活には支障ありませんので、気にしなくても大丈夫です。

 

 

不整脈の症状

不整脈には、

  • 脈拍が速くなるもの(頻脈性不整脈)
  • 脈拍が遅くなるもの(徐脈性不整脈)
  • 脈拍が不規則になるもの(期外収縮)

などのタイプがあります。
それぞれの特徴的な症状について、お伝えします。

1.脈拍が速くなる不整脈 (頻脈性不整脈) の症状

「頻脈性不整脈」では、脈拍が早くなって動悸がします。めまいなどの脳貧血症状をともなうこともあります。
重い場合は1分間に240回から250回も脈拍を打つこともあり、心臓が十分な血液を送り出すことができなくなって血圧が低下し、失神してしまうこともあります。
無理をして立っていると、意識を失って倒れてしまう可能性もあります。なるべくすぐに横になるようにしましょう。
その時は、

  • あお向けになる
  • 背中の下に座布団などの当て物をして、上体が少し起きるような体勢をとる
  • この体勢のまま落ち着くまで安静にする(心臓に負担をかけないため)

脳梗塞などの原因となるケースもあるので、少しでも早く病院で検査をする必要があります。

2.脈拍がゆっくりになる不整脈 (徐脈性不整脈) の症状

「徐脈性不整脈」は、脈拍が1分間に40回、または40回より少ない状態。重い場合は、数秒間、心臓が停止する状態が起こることもあります。
脈拍が5秒以上もとぎれると、目の前が真っ暗になってめまいを起こします。7秒から10秒とぎれる状態では失神やけいれんなどを引き起こします。

3.脈拍が不規則になる不整脈 (期外収縮) の症状

「期外収縮」の不整脈とは脈拍がとぶ状態のこと。のどが詰まった感じがする、胸がぎゅっとなる、胸に不快感を感じる、胸にチクリとした痛みを感じる、というのが主な症状。
この期外収縮は不整脈のなかで最も多く、心臓に何の異常もないのに起こる場合がほとんどです。
精神的ストレスや生活習慣からくる身体的ストレスによる「自律神経の乱れ」が原因。一過性のもので、一瞬または数十秒以内でおさまるのが特徴です。
さて、では不整脈の原因と解消法をくわしく見てみましょう。
 
 

不整脈の原因

不整脈の原因としてもっとも多いものが加齢。中高年以上の方に多くあらわれ、心肺機能の衰えがおもな原因です。年をとると誰しも少しずつ不整脈になっていく傾向があります。
次に多い不整脈の原因が、日常生活の中のストレス。
ストレスが不整脈の原因
不整脈の半数以上は心臓に病気をお持ちの方ですが、残りの半数は日常生活のストレスが原因で不整脈になっています。
睡眠不足、不規則な食事、長時間の仕事、たばこ、酒の飲みすぎ、人間関係、運動不足などの生活習慣、仕事のプレッシャー、転職、将来への不安など、体のストレスや精神的なストレスが不整脈の原因。
ストレスからくる不整脈は、年齢に関係なくあらわれます。
特に、脈拍が不規則になる不整脈「期外収縮」の場合は、ほとんどが精神的ストレスや身体的ストレスが原因。交感神経ばかりが優位になって、全身の筋肉が緊張して、体に負担がかかっていることが原因です。

不整脈を解消するには?

心臓の病気や脳梗塞からくる不整脈は、医師による診察がもちろん必要ですが、ストレスからくる不整脈を解消するには、ストレスをなくすことが大切。とはいえ完全になくすのは難しいでしょうから、うまく発散しましょう。
精神的ストレスだけでなく、生活習慣の乱れは体のストレスとなります。食生活の改善十分な睡眠時間といった生活習慣の見直しも大切。不整脈が起こりにくいような健康な体になるよう努めることが必要ですね。
食生活においては、脂質の高い食べ物やカフェインをふくむ飲み物などは、日頃からあまり摂らないように気をつけましょう。
実際に不整脈が起きてしまう時というのは、ストレスなどが原因で筋肉が緊張して収縮している状態(固くなっている状態)にあります。これが体の負担となって、不整脈などの症状につながるのです。
そこで、ストレスで緊張した筋肉をほぐして、体の負担を減らすことが大切となってきます
特に、ひどく疲れた日やイライラしている時などは、気分を落ち着かせて、全身の筋肉をよくほぐしてあげましょう。
ふだんの生活で体をほぐすといえば、お風呂。熱すぎない温度の湯船にゆったりとつかれば、じんわりと体がほぐれていきます。シャワーだけで済ますと交感神経になってしまうので逆効果。湯船にゆったりつかるのがいいですね。
また、ストレッチをしたり、仕事や家事のあいまに首・肩・腕をまわしたり、自分で体をもみほぐしたり。散歩などの軽い運動もおすすめです。
 

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不整脈とは?

不整脈の基礎知識

心臓は筋肉(心筋)でできており、心筋にかすかな電気が流れて収縮することで動く仕組みになっています。不整脈は、この電気系統に異常が起こって脈が乱れている状態のことを言います。
そもそも心臓の上あたりには洞結節(どうけっせつ)という電気をつくるところがあり、そこから心臓全体に電気が流れています。不整脈が起きているときは、電気が心臓にうまく伝わらなかったり、異なる場所から電気が流れたりしている状態になっているというわけです。

不整脈の症状は3種類

不整脈は大まかに「頻脈(速い脈)」「徐脈(遅い脈)」「期外収縮(乱れる脈)」に分けられます。不整脈の種類によって危険度や症状が異なるため注意が必要です。
・頻脈(速い脈)
運動や緊張とは関係なしに脈が異常に速くなることを感じたら注意が必要です。脈拍が増えると動悸が起こり、ひどい場合にはめまいや冷や汗、吐き気を生じます。脈が突然1分間に140回以上になった場合は、危険な状態であり、場合によっては意識を失うこともあります。
・徐脈(遅い脈)
脈が途中で途切れてしまったり、異常に遅くなることを徐脈と言います。脈が遅くなると身体にだるさを感じ、動作にだるさを感じたり、激しい息切れが生じることがあります。1分間におよそ40回くらいまで脈拍が減ったときは危険な状態です。
・期外収縮(乱れる脈)
血圧の波は決まった間隔であるのが正常ですが、脈が乱れて一時的に飛んだり、不規則なリズムになったりすることを期外収縮と言います。胸に不快感や痛みを感じ、必要な血液が体中に行き渡らなくなることによりめまいが起こることがあります。
不整脈の種類についてより詳細に知りたい方は、『どんなものがある?不整脈の種類』をご覧ください。

怖くない不整脈

不整脈が見つかったからといって、必ずしも治療が必要なわけではありません。もちろん、命にかかわるような危険な不整脈や、自覚症状が強く出ている不整脈に対しては早めに治療を受ける必要があります。
ただし、症状が軽く、それほど重症ではない場合には特別な治療を行わずに経過観察をしていくことが多いでしょう。不整脈を誘発しない生活習慣に改善していく指導を受けながら、自然に治るのを待つケースもあります。しかし、それぞれの症状などから治療をするかどうかは慎重に検討されなければなりません。

不整脈の原因(1)ストレス

ストレスが原因で不整脈が起こることがあります。他にも、睡眠不足や疲労、食生活の乱れなどによって不整脈が出ることも珍しくありません。
心臓の動きには交感神経が深く関係しています。適度なストレスは全身に血液を送り出すために必要ですが、強いストレスが長く続くと交感神経に異常が生じて心拍のリズムに乱れが生じやすくなるのです。

不整脈の原因(2)年齢、体質によるもの

年齢を重ねると、不整脈が起こりやすくなります。中年以上になると、ほとんどの人が日に1~2個の不整脈が起きていると考えてよいでしょう。
これは、加齢によって心臓に電気信号を送る伝達機能に不具合が生じるためです。年齢だけでなく、もともとの体質によりこのような不整脈が起こっているケースが多く見られます。不整脈の検査をしても原因が特定できない場合には、年齢や体質によるものである可能性があるでしょう。

不整脈の原因(3)病気によるもの

不整脈は心臓に流れる電気系統の異常が原因ですが、それ以外にも心臓内の血管や筋肉に問題があったり他の臓器の病気が関係していたりするケースもあります。
不整脈を引き起こす主な病気は次のとおりです。

心臓弁膜症

心臓の弁が壊れて心室や心房が大きくなると、心臓に送られる電気信号が乱れて不整脈が起こりやすくなります。

心不全

心臓のポンプ機能が低下し、十分な血液を全身に送ることができなくなります。

冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)

血管に流れる血液の量が少なくなり、心臓の筋肉や神経に酸素や栄養素が十分に行き渡りません。

心筋症

心臓の筋肉が弱るため、心機能が低下します。

先天性心疾患

生まれつき心臓や大動脈系に異常がある状態です。

甲状腺異常

甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症など、甲状腺ホルモンの分泌量が正常でない状態です。

肺疾患

慢性閉塞性肺疾患や血栓塞栓性の肺疾患は心臓に負担となるため、不整脈の原因となることがあります。

不整脈の原因(4)その他の原因

他にも不整脈の原因となり得ることがあります。

貧血・脱水

身体の水分や血球が不足するため、循環状態が悪くなり、それを補おうと脈が速くなります。

運動・過度の飲酒・喫煙など

心臓を刺激するのではなく、それぞれに循環動態に変化をもたらすため。運動すると酸欠状態になることから酸素運搬を補うために心拍が上がります。また過度な飲酒は全身の水分バランスが崩れ脱水傾向に。喫煙は血管収縮によって全身循環が悪くなることが原因です。

胃腸障害(下痢や嘔吐)・空腹・眼球の圧迫など

心臓への刺激が減るのではなく、迷走神経反射によるもの。重症の場合、心臓が止まることもあるほどです。

服薬

胃腸や神経などの病気の治療に使われる薬の副作用で不整脈を起こすこともあります。
ただし、不整脈には原因が特定できないケースも多く見られます。

不整脈の検査方法

不整脈が起きているかを確かめるには、心臓の活動をグラフで表すことができる通常の心電図検査が中心となります。一般的に行われる心電図は短い検査で終わりますが、不整脈は時間をあけて発生することが多いため、心拍リズムを長い時間チェックできる検査を行う必要があります。
胸部X線、血液検査、ホルター心電図、運動負荷心電図、心臓超音波検査などのさまざまな検査方法があります。これらの検査によって、不整脈がどれくらい出ているのか、運動によって不整脈がどう変化するのか、狭心症が出ていないかなどをチェックします。
詳しくは、『不整脈の検査方法とは』をご覧ください。

不整脈を治すには

不整脈の種類や状態によって、内服薬を用いたり、ペースメーカーなどの植え込み手術(傷口は約5cm)が必要な場合があります。また、頻脈の場合、カテーテルアブレーションというカテーテルを用いた方法で治療できる場合があります。
徐脈の場合には、人工的に心臓に電気刺激を与えるペースメーカーという装置を体内に植え込むことで、日常生活が営めるようにしていきます。
また、命にかかわるような不整脈を自動で感知して止めることのできる埋め込み式の装置もあります。不整脈は自覚症状の有無や状態、出現する要因などによってまったく治療が異なり、場合によっては治療の必要がないこともあるので、主治医と相談しながら一人ひとりに合った治療を選択することが大切です。

不整脈を予防するには

不整脈の原因となるストレスや疲労を溜めこまない生活習慣を心がけましょう。喫煙に注意したり、体を動かしたりすることも大切です。
また、食生活ではビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、カルシウムを積極的にとるようにしましょう。
ほかにも自律神経を乱れさせるといわれる砂糖やカフェインが含まれている食べ物を控え、お酒の飲み過ぎにも注意しましょう。
詳しくは、『不整脈を予防する食事・食べ物』をご覧ください